【Report 17】2016年1月23日開催 としま会議Vol.17 レポート

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2016年1月23日に開催された「としま会議」のレポートをお届けします。

1月23日、第17回としま会議が開催されました。

「としま会議」とは、豊島区を拠点に活躍する人や様々な活動をする

豊島区在住の人達がトークイベントに登壇し、ジャンル、世代を超えた

“としま”な人々が数多く集まるイベント。

                  

さらちゃん

今年最初のとしま会議は、久しぶりの週末昼間開催。

子供連れでの参加が目立つ賑やかな会となりました。

 


子ども家庭科教室 korinco homeを主宰する深野佳奈子さん。
家庭科の先生を務めた経験から、学校という枠を離れた教室を作りました。

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https://www.facebook.com/korincohome/

http://ameblo.jp/kodomotoissyo-osigoto/

 


子ども家庭科教室korinco homeは月に一度のペースで
要町にある「なんてんcafe」で開催しています。

学生時代、家政学を学び家庭科の先生になった深野さん。
自らが家庭科の学びの面白さを知りながら、学ぶ生徒にその面白さが伝わらない、
生徒たちの身につかないというギャップを現場で感じていました。

5歳の娘に縫い物をしたいと言われ、思うように教えることが出来ず、
誰かに教えてもらいたいと思ったことをきっかけに家庭科を学ぶ教室を
やったらどうかと思いつきました。

 深野さん1

教室では羊毛フェルトの針山作りや、布に書けるクレヨンで好きな絵を書き、

模様を縫ってランチョンマットや巾着を作ったり、バターやラムネ作りもしています。

家庭科の学ぶ範囲は幅広く、出来るところから始めていずれは全てを網羅したい。

楽しいだけでは終わらせない、その先につながるように教えなさい。

と恩師から教わりました。

深野さん2

母親が針仕事をしている時に、針を無くさないようにと、

子供が自分の作った針山を持ってくる。

自分で作ったランチョンマットや巾着を自分で使うことの喜びを感じる。

塩加減は自分で決めて作ったバター、家では子供たちが先生になって作り方を教える。

そんな家庭でのストーリーが生まれるように。

出来た、嬉しいと感じる小さい成功体験の積み重ねが子供の成長につながります。

深野さん3

家庭科が身につかないのは、子供達の生活と学びの度合いが合っていないから。

生活を作る立場になった時に、楽しいと感じられるような学びを作りたい。

普段サッカーをする男の子達もチクチク縫うことで心の内を発散する時間。

子供たちの居場所を増やすような場になったら。

子供たちが大人になった時、こんな楽しい教室に通っていたと

思い出してくれる教室を広げていきたいと思っています。

お話を聞きながら、小学校の時に初めて料理を学んだほうれん草のソテーの味を

思い出していました。

学校の授業の中でも、ちょっとホッとするような場であったように思います。

家庭科の意味を考えたことは今までありませんでしたが、

昔よりもっと忙しい子供たちの、ある意味「駆け込み寺」的な存在

なのかも、、と思います。

 

都立千早高校で「コミュニティデザイン」という選択科目を運営している
山田将平さん。

 

やまださん

https://www.facebook.com/CHSlab/

やまださん1

元商業高校だったという千早高校は40人中34人が女子。

この高校では自分取っても他人にとってもより良い社会の形を発見し、

実現できる人材を育成するという目標にした「コミュニティデザイン」

という全国で唯一の授業があります。

この授業は週に2回、年間80回の時間の中で、先生と共に大学生が運営をしています。

生徒たちは「こうしたい!」という思いを表現し、

自分にとって、また他人にとってそれが必要であるか、有効であるかを考え実行します。

その過程では大学や町内会、企業に出向きヒアリングすることも。

やまださん2

例えば

下赤塚駅で開かずの踏切を無視して通る歩行者が危ないと感じた子。

駅員にも話しに行き、踏切に瞳の写真をたくさん貼り、

見られているという意識で踏切無視の防止をするというアイデア。

実際に30分で20人が無視していた踏切で、2時間に1人に減りました。

やまださん3

他にも、

友人にシングルマザーがいることから、10代のシングルマザーを支援する、

電車で子供連れのお母さん達が電車を乗りやすくする、

つまらない掃除をクラブミュージックで楽しくするなど

社会的なものから身近なものまで1人で、また共通の問題意識の元にチームで取り組みます。

山田さん本人はヤンキーが多い、いわゆる荒れた高校に通い、

自らはやりたいことがあってもやらない、感情を抑えた高校生活の経験から、

自分の思いをなかなか表現出来ない子のサポートをしたいと思っています。

子供たちにとって、活躍の場があることでイキイキと嬉しいと感じる場面を

増やしてきたいと思っています。

子ども家庭科教室の深野さんも、学校は成績を付けなくてはならない

という制約がある、と話されていましたが、

子供の時に物事を考え問題を解決する過程を学ぶという時間は

成績を付けることの出来ない(むしろ付けてはいけない)けれど、

人生、社会においてとても重要なことだと思いました。

 


「無印良品」を手掛ける㈱良品計画が昨年2月に立ち上げたサイト「ローカルニッポン」
担当責任者を務める事業開発担当部長の生明弘好さん。

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http://localnippon.muji.com

 

西友の豆腐、漬物売り場担当からセゾングループが行った
インターコンチネンタルグループ買収により、東南アジアのホテル開発に
従事したという生明さん。
その後良品計画に異動し、香港の現地法人立ち上げ、アメリカへ渡ります。

 せいめいさん1

ニューヨークのソーホー地区の中でも端に無印良品開店。

将来街が変わるだろうという立地を狙って出店、予想通り街が変わることで

黒字化していきました。

サンフランシスコやブロードウェイなどでも同様に出店、黒字化。

街が変わることで10年後の更新時には家賃が数倍に跳ね上がるという課題も。

住んでいる人が将来的に住めなくなるという問題がこのような都市には起きています。

せいめいさん2

「MUJIのトイレブラシがなかった今までの私の人生はなんだったの?」

とは現地の初老の女性の言葉。

作家のウィリアム・ギブスンも

「MUJIは素晴らしい日本を思い起こさせる。でもそれは本当に存在していないのだ。」

と語っています。

無印良品の商品はハレ(非日常)ではなくケ(日常)。

そして、物というより物語を紡いでいるのです。

 

せいめいさん3

世界の大都市で仕事をしてきて感じたのは

グローバルもローカルの集合体だということ。ニューヨークも東京も同じです。

そこでの暮らしを大切にしたいという思いのあるところをローカルとし、

ローカルから始める未来が日本の未来へとつながると信じ、

地域の未来をつなぐ取り組みや人々に焦点を当てた「ローカルニッポン」というサイトを運営しています。

グローバルという言葉に飲み込まれず、どこであってもそこに住む人達がいることを想像して。

高齢者の地方移住、生涯活躍を促すCCRC構想とは別の形の協働もあるのでは。

豊島区の未来は都会と田舎の周縁にある地域性を活かして、都市と地域の協働の場所に、

また、共生のできる駆け込み寺のような場所など様々な有り様が期待できるでしょう。

「MUJI(無印良品」の商品はみんたんも幼少時代から愛用しています。

あえて”無印”という名前で存在感のない存在感が心地よい。

その商品の佇まいこそ、ローカルから生まれグローバルに認知されている。

改めて価値を知りました。豊島区に本社があることを誇りに思いました。

 

政治との関わりや暮らしにある人権についてなど、
親がこれまでの在り方を問い直し、自分たちで未来を考え、
小さなことから実践していく団体「KURASOU.」代表の藤岡聡子さん。

 

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http://kurasou.org

https://www.facebook.com/KURASOU

藤岡さん1

「KURASOU.」では政治や人権といった”当り障る”テーマについて

大人が子供にどう伝えたらいいかを真剣に考える。

子供を持つ親が語り合う場を作っています。

幼少期に父親を亡くしてから生きるとはどういうことだろうと

考えるようになりました。

父親が医者だったこともあり命と死に対して敏感だったのかもしれません。

藤岡さん2

社会に何を残したいのかと考えていた頃、

お年寄りや子供など地域をつなぐことに面白さを見出し

老人ホームの創業に関わりました。

死に向かっていく過程を豊かなものにしたいとの思いがありました。

妊娠していた頃に母親がガンになり、育児と看病の日々。

親とは子供に何を伝える存在なのかとより深く考える様になり

本音で本質を語れる親になりたいと思い活動しています。

藤岡さん3

これからはお年寄りが存在意義を見出だせるような、

その人の持つ知識を伝え、循環し、ありがとうと伝えられる場を作りたい。

「KURASOU.」での語り場には子供も持ったことで考え方の変化を経験した人達が

集うことが多いと聞きました。子供たちに何を伝えるのか。高齢者とどう共生していくのか。

生きるという意味を真正面に見据えた藤岡さんの凛とした姿に響くものを感じたみんたんでした。

 

雑司が谷にあるタンゴバー「エル・チョクロ」店主の伊藤修作さん。

 

伊藤さん

http://el-choclo.com

伊藤さん1

若いころに映画「アラビアのロレンス」が大好きで、

就職活動ではアラブに行ける会社ばかりを狙って受けていました。

就職後運良くドバイの駐在が決まりましたが、1年足らずで帰らされました。

その後、投資銀行へ転職、三回の解雇も経験しました。

伊藤さん2

築75年の実家を改装し作ったお店「エル・チョクロ」

「エル・チョクロ」とは有名なアルゼンチン・タンゴの歌の名前です。

平屋の家の天井を抜いて見たところ、その天井の高さから生演奏の音がいい具合に響きます。

アルゼンチン・タンゴはアルゼンチンの中でもブエノスアイレスの音楽です。

ロジカルに作られた音楽でインプロビゼーション(即興演奏)は非常に少ない。

タンゴは捨てられた男の音楽。

その音楽に魅せられ”タンゴ小屋”を作りました。

伊藤さん3

日本にもかつてはタンゴの生演奏が聴けるバーが何店舗かありましたが、

今はなくなっていまいました。

「エル・チョクロ」は毎週複数回プロのライブを開催し生演奏が楽しめます。

また、平日昼下がりの14時からのバーも不定休でやっています。

前から気になっていたなかなか足を踏み入れづらい店の一つでした。

雑司が谷の住宅地にひっそりと佇む異空間。

伊藤さんの止まらないお話を聞いていたら、もっと早く行けばよかったと後悔。。

みんたんも是非生のタンゴを聞きに足を運んでみたいと思います。

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休日朝の爽やかなとしま会議、清々しい週末の始まりでした。
スピーカーの熱いお話を聞いて小腹がすいた頃にはいい匂い。
Foodunit Gochisoのケータリングはホットドック、たまごサンドに温かいスープ!
子供たちも喜ぶナイスなチョイスでした。

次回のとしま会議は2月23日(火)の夜に開催予定です。

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としま会議HP
http://toshimakaigi.tokyo/

 

としま会議(Facebook)
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としま会議レポート (みんたん補完計画)
https://sites.google.com/site/ikebukuromintan/categori/toshima-kaigi
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